社長が「分からない」と言える組織が、本当の強さを生む

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2026年09月15日

社長が「分からない」と言える組織が、本当の強さを生む

経営者の仕事は「承認」と「見守ること」

経営者がすべての業務を把握して指示を出す時代は終わった。

部下が育ち、組織が自走し始めると、「社長、この件を知っていますか?」と聞かれて「いや、分からないよ」と答える場面が増える。これこそが、スタッフの成長と事業の自走を何より証明している。

すべてを把握しようとする無能が有能を潰すのではなく、権限を委譲し、コンプライアンスの確認と承認だけに徹する。「若さという有能を、老害という無能が潰してはならない」。それが経営者の仕事だ。

最近では、賃貸管理課が新しくルールを作ったり動いたりする際に、私に意見を求められることも減ってきた。ただ、ルール変更の決裁を求める時に「一応、社長の顔を立てないと…」と言って持ってきてくれる。その言葉を聞けること自体に、現場の確かな自走感を感じている。……本音を言えば、少し寂しいけれどね。

デジアナ推進と、3年動かなかったシステムの刷新

デジアナ推進と、3年動かなかったシステムの刷新

うちの会社では、受身のスタッフは生き残れない。大企業の代表のような華やかなことはできないが、だからこそリアルな実践を重ねている。

かつての属人化を外すため、賃貸管理課では基幹システムに「賃貸革命11」を導入し、「くらさぽ」も取り入れた。さらにホワイトボードでの見える化など、デジタルとアナログを融合させた「デジアナ」を徹底している。

また、審査申し込みも大きく変えた。アットホームのスマート申し込みから「リアプロ」へと切り替えたのだ。物件ごとに保証会社が違う現状に合わせ、柔軟に変更できるシステムを求めた。アットホーム側には3年以上改善を求めたが動かなかった。であれば、自分たちの手で変えるだけだ。ダメなものは変える。そのスピード感こそが現場の武器だ。

自ら選び、挑む若者たち

そんな中、荻窪店に新たな若い男性スタッフが加わることになった。

本社で総務を担当し、時々賃貸管理を手伝う中で、本社から荻窪店の問題点を冷静に見つめていたようだ。彼には税理士事務所に8年間いたという強力なバックグラウンドがあり、数字にはめっぽう強い。オフィスワークのスキルも申し分ない。

きっかけは、私の役員秘書として同行したことだった。現場のリアルな空気に触れて刺激を受け、「このままではアンダークラスで終わってしまう」という強いハングリー精神から、自ら社内ジョブローテーションに手を挙げた。配置命令ではなく、自分の意志で外勤への一歩を踏み出したのだ。

先輩の刺激と、社長の折り畳み机

荻窪店にはすでに優秀な女性先輩スタッフがいる。新しい後輩の加入に刺激され、「可愛い後輩だけど負けられない。教える事で仕事をもっと覚える」と彼女が言ってくれたのが、また本当に嬉しい。

ちなみに余談だが、荻窪店における私の机は折り畳みでパイプ椅子であり、スタッフたちはちゃんとした机を使っている。これも組織のあり方として実に良いことだと思っている。

経営として正しい方向へ進んでいるという手応え

本社から見ていて、荻窪店の問題点を見抜き、自ら改善・改革を実行しようとする若者の姿は本当に眩し過ぎる。

受身の人間は淘汰されるが、自ら動き、会社の「痛いところ」をイノベーターとして変えていく奴らにとっては、最高に面白い環境だ。

指示待ちではなく、自ら選び、挑む。
そんな組織のリアルな変化を見ていると、経営として本当に正しい方向へ進んでいるという手応えを強く感じる。
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