先日、11月5日に社内で賃貸管理研修会を実施いたしました。
開催にあたり、現場の最前線を預かる賃貸管理課の由里子課長が、スタッフ一人ひとりのリアルな声を丁寧に吸い上げ、まとめてくれました。日々お客様や物件と向き合う中で、スタッフがどこに負担を感じ、どのような理不尽に耐えていたのか。その現場の切実な声をもとに事前に何度も会議を重ね、会社として導き出した絶対的な方針が、「戸数追いの薄利多売を完全にやめ、無理を聞き続ける管理をきっぱり終わらせる」ということでした
「代表が無理を聞いて力業で何とかしていた時代」からの脱却
かつて、代表の三瓶がすべての実務や現場の細部までを一人で掌握していた頃は、オーナーからの無茶な要望や理不尽な注文であっても、代表自身の腕力と我慢で無理を聞き、何とか納めてしまっていた時代がありました。
しかし、時代は変わりました。
現在では、代表の三瓶にとって頼もしい先輩も社内に入り、組織としての体制が整い、会社は大きく前に進んでいます。ワンマンの力業で無理をねじ伏せるフェーズは終わり、会社として組織として、持続可能に成長していくフェーズに入っています。
時代が変わった今、昔と同じように「無理を聞いて現場に丸投げする」ようなやり方を続けていれば、会社は確実に内側から壊れてしまいます。個人商店から組織へと脱皮したからこそ、経営陣と現場が一体となって、過去の無理なやり方と完全に決別する時が来たと確信しています。
社長の驚きの決断と、現場への完全な権限委譲
今回の研修会で、スタッフにとって最も衝撃的だったのは、代表の三瓶が下した「やみくもに管理戸数を追うことを完全にやめる」という断固たる決断でした。
売上や戸数至上主義に走る不動産業界において、トップ自らが「戸数は追わない、スタッフを疲弊させる仕事は受けない」と言い切ったことは、現場のスタッフにとって驚きであると同時に、これ以上ない安心感をもたらしました。
そして、その決断に伴い、管理の質を引き上げるための新しい体制や業務の線引きは、すべて現場を統括する由里子課長が中心となって作り上げました。ここにおいて、代表の三瓶は現場の判断に一切口出しをしません。
もちろん、長年の付き合いから「三瓶を頼りにしている」というオーナー様も数多くいらっしゃいます。そうした方々から会社に電話がかかってくることも日常茶飯事です。
しかし、その電話をそのまま三瓶へ直通で繋ぐことはもうしません。まずは管理課のスタッフが電話を受け止め、要件を精査したうえで「本当に三瓶に回すべき案件なのか」を現場自身が判断する体制へと切り替えました。
トップへの直通ルートを遮断し、現場がフィルターとなって交通整理を行う。代表が後ろへ下がり、現場に判断を委ねることこそが、組織を強くし、スタッフを守るための揺るぎない防波堤になります。
「管理課の人件費や経費は、管理課で稼ぐ」という覚悟
この大改革の先頭に立っているのが、由里子課長です。
由里子課長は現場スタッフが心身ともに健康で、安心して誇りを持って働ける職場環境の構築に徹底して取り組んでいます。同時に、「現場を守るためには、会社におんぶに抱っこではなく、管理課の人件費や経費は管理課自身の力でしっかり稼ぎ出す」というプロフェッショナルとしての確固たるスタンスを打ち出しました。
ただ権利を主張して守られるのを待つのではなく、適正な対価を得られる筋肉質な収益構造を自分たちの手で作り上げる。その揺るぎない覚悟と、現場を本気で守ろうとする姿勢に、管理課の他のスタッフたちからも由里子課長への深い感謝と信頼の声が上がっています。経営陣の決断と現場リーダーの覚悟がガッチリと噛み合い、組織として最高の結束が生まれています。
我々はオーナーの言いなりに動く部下ではない
これまでの賃貸管理業界では、オーナーを無条件に上に置き、管理会社がまるで下請けや部下のように頭を下げて無理難題を呑み込む構造が当たり前のようにまかり通ってきました。
しかし、我々管理会社はオーナーの言いなりに動く部下ではありません。
賃貸経営の専門知識を持ち、入居者様を守り、資産価値を維持・向上させるための「対等なビジネスパートナー」です。
パートナーである以上、そこに理不尽な主従関係は存在しません。互いに敬意を払い、決められたルールと契約に基づいて協力し合えない関係であれば、一緒に仕事をする意味はないのです。由里子課長が集めてくれたスタッフの声に向き合い、現場を部下のように扱って無理な要求で振り回すような関係は、もう一切受け入れないことを明確に宣言しました。
利益も大切だが、1番は現場のスタッフ
企業である以上、利益を出すことはもちろん大切です。
しかし、利益よりも何よりも、会社にとって一番大切なのは毎日現場で泥臭く汗を流してくれているスタッフです。
スタッフが精神をすり減らし、理不尽な対応に怯えながら働くような環境で得た利益など、会社にとっては無価値どころか有害でしかありません。
現場の人間を疲弊させることは、目に見える数字以上の甚大なコストをもたらします。
・理不尽な長時間の電話や過剰な要求によって奪われる膨大な時間
・業務意欲の減退や、張り詰めた職場環境による精神的摩耗
・耐えきれなくなった優秀なスタッフの離職
スタッフが一人でも倒れたり辞めてしまったりしたときの損失は、どれだけ多額の管理料を積まれても到底埋め合わせできるものではありません。スタッフをすり減らすオーナーを抱え続けることは、帳簿上は売上に見えても、実態は会社を内側から蝕む最大の赤字要因です。
大口でも例外なし。「自社ルール」を守れないなら断る
現在、弊社ではAIを活用した動画広告や独自のプロモーション施策が功を奏し、ホームページへのアクセス数は大きく伸びています。早期客付けを実現する確かな実力があるからこそ、下手に出て我儘を受け入れる必要はどこにもありません。
今回の研修会では、現場スタッフの声と議論を経て策定した「管理を受けない明確なルール」を共有しました。
新規の相談については、弊社の定めた適正な業務ルールや契約条件を受け入れていただけない場合、たとえどれだけ戸数の多い大型オーナーであっても、例外なくお断りします。
「部屋数が多いから」と特別扱いをして現場に負担を押し付けるような妥協は、今後一切いたしません。対等なパートナーとして、お互いに敬意を持って付き合える方のみとお仕事をします。
既存オーナーへの姿勢と明確な境界線
すでに管理をお任せいただいている既存のオーナー様に対して、やみくもに波風を立てるつもりはありません。
日頃からルールを守り、現場と信頼関係を築いて平穏にお付き合いくださっているオーナー様は、これまで通り大切に管理を継続させていただきます。理不尽な難題を言われない限り、こちらから契約を打ち切るようなことはせず、平穏な関係を維持します。
しかし、現場スタッフに対して横暴な振る舞いをしたり、無理難題でスタッフを疲弊させ続けたりする一部のオーナー様に対しては、会社として毅然と現場を守ります。情や義理で引き延ばすことはせず、管理契約期間の満了をもって、自動更新をせずに終了とさせていただきます。
現場を守ることが、最高のお客様への礼儀になる
スタッフが安心して誇りを持って働ける環境があって初めて、本当に大切にすべき優良なオーナー様や入居者様に対して、質の高い親身なサービスを提供できます。
「利益も大切だけど、1番はスタッフ」
この優先順位を経営の真ん中に据え、現場に余計な我慢や無理を強いさせない、健全で誇りある賃貸管理体制をこれからも貫いてまいります。